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プリンス×プリンセス

第41章 裏工作

そして、姉上の部屋へ着いた。

ノックをして声をかける。

「姉上?入ってもいい?」

「テリオス?どうぞ」

返事を聞いて、ドアを開く。

部屋には姉上しかいなくて…

「あれ?シルフィは?」

「シルフィはお茶の準備をしているわ。シルフィに用だったの?」

「そうじゃないけど、いないから」

俺の答えに、姉上は笑いをこぼす。

「いつも一緒にいる訳じゃないわ。貴方だってそうでしょう?」

話を振られて、ドキッとした。

違うよな?

カムリの事だよな!?

「まぁ、そうかもしれないけど」

平常心を装って返す。

一瞬…ディオの事を言われてるのかと思った。

だけど、姉上が知るはずのない話だ。

大丈夫だ。…絶対。

そんな話をしながら、姉上の様子を探る。

今日は調子良さそうなんだけどな…

「気分はどう?」

確認も込めて聞けば

「皆、気にしすぎ」

そう言って、苦笑いのように陰のある笑みを浮かべた。

「病気ではないのだから」

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