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プリンス×プリンセス

第41章 裏工作

「でも、無理は禁物だって先生も言ってた」

あの日。

シルフィが姉上の妊娠を伝えに来た、あの日。

ディオと一緒に姉上の元へ駆けつけると、姉上と医者とジュークがいて。

青ざめた顔色の姉上へ、医者が言ったじゃないか。

「分かっているわ。無理はしないし、負担になるような事もしない」

姉上はにっこりと微笑むと

「でも、だからって何もしないって訳にはいかないでしょ?」

俺を諭すように、顔を覗き込んで言う。

そう言われると、何も言えなくて…

息を吐くと、姉上を見つめた。

「何か信じられないな」

姉上が小首を傾げる。

「姉上の中に、別の生き物がいるなんて」

それを聞き、姉上は顔をしかめると

「その言い方はやめて」

本当に嫌そうに言うから、その反応に笑ってしまう。

「ごめんごめん」

笑いながら謝って。

拗ねたように唇を尖らせる姉上へ質問した。

「でも、どんな感じ?」

自分のお腹を指差して聞くと、姉上は肩をすくめてみせる。

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