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プリンス×プリンセス

第41章 裏工作

何となくルークスの力量を推し量っていると、ルークスがおずおずと問いかけてきた。

「その後…いかがですか?」

「その後って…結婚式以来だよな?」

あ!ヤバい。

言ってから気付いた。

結婚式の日にルークスに会ったのは、俺じゃないんだった。

こいつは、姉上の警護をしていたんだから。

あの日…テリオスとして、こいつに会ったか?

自分の記憶を総動員で探るけど…全く覚えがない。

会場で見かけたとか、適当にごまかすか?

頭の中で、どう言い繕うか計算をしていく。

するとルークスは、ジュークと目を見合わせて、薄く笑みを浮かべた。

「お気付きではなかったのですね」

は?

結婚式で…こいつに会ったか?

思い出そうにも思い出せなくて、怪訝な顔つきでルークスを見れば、ルークスは深々と頭を下げた。

「シエンタ様の運転手をしておりました」

「は!?」

驚いて声をあげた俺に、ルークスは満足げに笑みを濃くして…

シエンタの運転手!?

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