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プリンス×プリンセス

第41章 裏工作

「ルークス、それでは頼みましたよ?」

「はい。お任せ下さい」

ルークスは一礼すると、俺に笑みを向けてから立ち去った。

何だよ。色々聞きたかったのに。

ジュークにいいように追い払われた。

その原因を見上げると

「お聞きになりたい様ですね」

ジュークは目を細くして俺を見た。

そりゃあ気になるだろ!?

「潜入って…何で?」

「それは…ご心配だったからでは?」

「心配?」

誰が?何を心配して?

思わず眉をしかめると、ジュークが肩をすくめてみせた。

「テリオス様の御結婚相手なら、フェールロコノとしても親族になりますので」

それで…?

どんな相手なのか、調べたって言うのか?

「俺にも内緒で?」

「いくら結婚相手でも、知らない一面というのは持ち合わせているものです」

だからって潜入までして調べあげるものなのか!?

何のためにそこまで…

…って、そんなの、決まってるよな。

「姉上の為に…か?」

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