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プリンス×プリンセス

第41章 裏工作

俺の結婚相手に対してバッシングがあったとしたら、ディオよりも姉上の方が被害に合いそうだし。

全ては姉上を守るため…か。

そう考えたのに。

それを口にしたら、ジュークは眉をひそめて、はぁ…と大きなため息をついた。

「そう思われますか?」

は?

何だよ、その態度は!

「違うのか?」

「そうですね」

何で分からないのか。

言葉の裏でそう言われているようで…

でも、お前の真意が読み取れるほど、勘がいい訳じゃない。

黙ってジュークを見上げると、諦めたようにもう一度ため息をつかれた。

「今回に限っては、国のためではなく、個人的に…かもしれません」

だからさ。

もっとはっきり言ってくれないと分からないんだって!!

「どういう意味だよ」

「雑誌に掲載されたあの写真」

ジュークは声を潜めると、俺に近付くように少しだけ身を屈めた。

「あれを撮ったのも、雑誌社に売り込んだのも、ルークスがやりました」

「は…」

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