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プリンス×プリンセス

第41章 裏工作

だけど…

「計画通りってやつか?」

薄笑いを浮かべて、嫌味を込めて聞いた。

もしも写真を雑誌社に持ち込まずに、内々で話し合ったりしていたら…どうなったんだろう?

「そうですね。思った以上に事が進んで、いささか驚いています」

額に手を当ててゆるゆると首を振るジュークに、何故か違和感を覚えた。

思った以上?

どこら辺からが、お前の想定外だったんだ?

生唾を飲み込むと、無理やり笑って見せる。

「上手くいったのなら、良かったんだろ?」

だけどジュークは、前髪を撫で付けるようにかき上げると

「本当にこれで良かったのでしょうか?」

俺の顔を覗き込んで確認してきた!

こいつ…何が言いたいんだ!?

「ジュークは…俺がここにいることが、不満…なのか?」

口の中が妙に渇く。

この廊下も、いつもなら人の往来でもう少し賑やかなはずなのに、どういう訳だか誰も通らない。

俺とジュークの二人だけ。

だからだろうか?

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