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プリンス×プリンセス

第42章 笑ってんじゃねぇ!!

「シエンタには好きな男がいる。だからお前とは結婚しない。簡単な話だ」

「だけど」

「大々的に公表してしまえば、国王も認めるしかない」

国王?

…って…サーバル国の?

ディオの話が要領をえなくて首をかしげる。

俺を見て、ディオがくくっと笑うと

「シエンタはアリオンと婚約するそうだ」

はい!?

予想もしなかった話に、呆然としてしまう。

さっきの…ルークスが言っていた話。

シエンタが泣いていた…って。

あれは…俺を想って、とかじゃ…ないのか?

うわ!!恥ずっ!!

自意識過剰もいいところじゃないか!!

手で口元を覆って熱くなった頬を隠すと、ディオは小さく笑いをこぼして話す。

「アリオンはどこぞの伯爵の養子で、社会勉強の為にシエンタの執事をさせていたとか言っていた」

「マジで…?」

そんな話、初めて聞いた。

だけどそう言われれば、アイツは他の執事とは少し違っていたような気もする。

だからシエンタも惹かれたのか…?

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