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プリンス×プリンセス

第42章 笑ってんじゃねぇ!!

「も…離せよ」

ディオを軽く叩いて、手を離れさせる。

男同士なのに。

俺は可愛い女の子が好きなはずだったのに!!

ディオに翻弄されて、まんまと手玉にとられて。

ディオに抱き締められて、それを好ましく思ってしまう。

こんな気持ち…どうしたらいいのか、分からなくなる。

ディオの顔が見れなくて視線を横に反らすと、ディオが俺の頭に手を置いた。

「おい!!」

子供みたいな扱いをするなよ!!

ディオの手を払いのけて、不満を露にする。

だけど、ディオは目を細めて、優しげな笑みを浮かべていて…

「まぁ…そんな事はさせないがな」

そう言って、くくっと喉の奥で笑った。

「笑ってんじゃねぇよ!!」

馬鹿にされてるのか、子供扱いされているのか。

どっちにしても、俺はあたふたとするだけ。

俺の反応を見て、お前は満足そうに笑ってるけど…

「何でそんなに余裕なんだよ!?」

「お前は何を不安に思っている?」

そんなもの…決まってるだろ!?

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