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プリンス×プリンセス

第43章 酔ったせいにして

苦笑いを浮かべてワインを口にすると、サイドボードの上の書類が目についた。

何だ?

その書類とは、クリップで付けられた写真と、その人物のものだろうプロフィールが記入されたものだった。

それにしても、若い女性ばかりが並んでるな。

「新しいメイドでも雇うのか?」

誰か退職でもするんだろうか?

そう思いながら、パラパラと書類を見ていくと、見知った顔を見つけた。

「あれ?この子は…」

この間、廊下の花のアレンジをしていた子じゃないか?

『お目汚しにならなければ良いのですが』

ピョコンと頭を下げて恐縮して…

俺が褒めたら嬉しそうに微笑んだ、あの子。

「この子…もう働いてるよな?」

書類を指差して聞くと、ディオは意外そうに目を開いた。

「知っているのか」

「これ、何のリストだ?」

俺の問いに、ディオはワインを飲み干すと、予想もしなかった言葉を投げてきた。

「それは…夜伽相手の候補だ」

は!?

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