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なのに…何でこんなに気持ちが沈むんだろう。

「どうした？」

「何が!?」

「何故そんな顔をしている？」

ディオに言われて、咄嗟に顔を背ける。

そんな顔って…今、どんな表情をしていた!?

「話はそれで終わりか？」

冷静に。いつも通りに。

グラスに残ったワインを飲み干すと、大きく息を吸って気持ちを落ち着かせると

「終わりなら戻る」

静かに告げた俺を見上げるディオの目は、いつも通りで…

やっぱり引き止めないよな。

そんな考えに苦笑いを浮かべながら、空いたグラスをテーブルに戻す。

すると、引いた手をディオに掴まれた。

ビクッ!!

心臓と一緒に、体ごと跳ね上がったみたいにびくついてしまう。

「な…」

「抱くならお前がいい」

は…っ!?

自分の耳を疑った。

だって…そうだろう？

あんなに姉上を大切にしたいって想いを語っていたのに。

なのに…その言葉は何なんだよ!!

「ふざけんな！」