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プリンス×プリンセス

第44章 唇の痕

「おい!!」

「それを言葉で説明する気はない」

そう言って俺の上に跨がると、俺のシャツのボタンを外していく。

「ちょ、待てって!!」

睨んでも、わめいても、腕をつかんでも、ディオの手の動きは変わらない。

4つ目のボタンに指がかかって、焦ったあまり

「眼鏡!」

ディオの肩を押して、動きを止めようと画策する。

「さっき落ちたやつ!まだ拾ってない!!さっさと持ってこいよ!!」

俺の訴えなど鼻先であしらわれた。

「いつまであんなものを掛けているつもりだ?」

そう言いながら、5つ目―全部のボタンを外されて

「素のお前を見せろ」

その言葉と共に、シャツの合わせを開かれた。

ディオの前で服を脱いで、上半身を見られたなんて何度もある。

男同士なんだし、別に気にもしなかった。

なのに…何でこんな…気恥ずかしいんだ!?

全身が熱い。

触れた頬も熱くて…きっと赤くなってるに違いないだろう。

「あんま…見るなよ…っ!!」

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