テキストサイズ

プリンス×プリンセス

第48章 親類付き合い

同調できないと心に決めていた所なのに、ディオからのこの一言は衝撃だった。

お前もやっぱりそうなのかよ!?

顔をしかめたままディオを見る。

すると、ディオは俺の眉間を指で弾いた。

「いてっ!!」

「そんな顔をするな。お前も気を張っておけ」

お前『も』?

『も』って…ディオは気を張ってるのか?

何で??

指で弾かれた痛みよりも疑問の方が大きくて。

額を押さえたままディオを凝視すると、ディオは片方の口角を上げてシニカルな笑みを浮かべた。

「今頃、訪ねて来いなどという程の奴だからな」

はい?

てっきりシエンタの話かと思っていたのに、どうやら違うようだ。

訪ねてこい、って事は、ディオの話している相手はキサンタンガムの国王の事か?

それにしても…

「どういう意味だよ」

ちっとも意味が掴めない。

招かれて、訪問する。

友好的な外交の一環だろ?

俺の問いに、ディオは眉を上げて短く息をつくと、グラスに口をつけた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ