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プリンス×プリンセス

第48章 親類付き合い

あり得ないって…

「だけど…親戚なんだろ?」

プリンセスレッスンの時に覚えた相関図を、脳内で引き出してみる。

確か、前の王妃…ディオのお祖母さんと、キサンタンガムの国王が従兄妹同士だとか言ってなかったか?

確か…くらいのあやふや感はあるけど、親戚に間違いはないはず。

なのに

「親戚というほど近くはない」

ディオの返答は素っ気ないものだった。

「親類…と言ったところか?」

自分の言った単語に短く笑いを洩らした。

その表情は愉しげとはとても言えないもので…

嘲笑って、こういうものを言うんだろうか?

「親戚と親類って違うのか?」

その言葉の意味も、その笑いに込められた思いも。

俺の思い知っているそれとは何だか違う気がする。

俺の質問に、ディオは浮かべていた笑みを消した。

ん?

だけどそれも一瞬で…

「違うな」

さっきと同じように、口元にうっすらと笑みを浮かべた。

「とりあえず、顔繋ぎだけ出来ればいい」

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