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プリンス×プリンセス

第49章 騙しあい

「だから、何だって言うんだよ!?」

「ティアナはいつからそんな話し方になった?」

ディオに言われて、はっと口を押さえて…

何だよ!!

今はお前とジュークしかいないから、いいかと思っただけじゃないか!

ディオに注意されたのが何だか悔しくて、目だけでディオを睨む。

すると、ジュークが俺を振り向き

「盗聴器が仕掛けられていないか、確認をしていました」

あまりにもさらりと話す口調に、内容を聞き間違えたのかと思った。

だけど…盗聴器、って言ったよな?

「以前の事がありますので、念のためです」

「以前って…シエンタ?」

「はい。良い教訓になりました」

教訓。

……あれが?

微笑んでそんな事を言うなよ!!

苛立ちを抑えたくて、テーブルの上の菓子に手を伸ばす。

すると

「おい!!」

ディオの声に驚いて手を止めた。

「気を付けろと言ったはずだが?」

「な…」

何で怒られたのか分からなくて、ポカンとディオを見る。

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