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プリンス×プリンセス

第55章 念願の日

確信が持てなくて、隣のシルフィを見る。

「テリオス様!!」

シルフィにしては珍しく、興奮を隠せないまま、目を見開いて口元を押さえていて…

「やっぱり?」

「はい!私にも聞こえました!!」

産まれた…!!

そう思った途端、力が抜けた。

その場でしゃがみこむと、ほっと息をつく。

「テリオス様!?」

「あ…何でもない。大丈夫」

しゃがみこんだまま、照れ笑いを浮かべる。

「ただ…やっと安心できるかと思うと…」

これで姉上の気持ちも軽くなるだろう。

良かった…。

安堵の息をつくと、シルフィも腰を屈めて、俺と同じ目線の高さになった。

「テリオス様…まだ安心はできませんよ?」

へ?

「もう一人…ティアナ様にはまだ頑張っていただかないと」

もう一人?

もう次の子供を設けろって?

シルフィの先見があまりにも先過ぎて…おいおい、と突っ込みを入れたくなる。

でもシルフィは一つ頷くと、驚きの言葉を告げた。

「ティアナ様が身籠っているのは双子ですから」

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