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プリンス×プリンセス

第57章 傍にいてくれ…

ドアを閉めて振り返れば、ディオは椅子に座るでもなく俺を見ていて…

その視線に耐えられなくなる。

「話って何だよ?」

強めの口調で虚勢を張ると

「それよりも…お前はいつまでその格好でいるんだ?」

は?

上半身は裸のまま、タオルを肩に掛けている。

風呂上がりのいつものスタイルだから、何も気にしてなかった。

「あ…あぁ」

ディオを残し、バスルームへ行くと、着替えのシャツを羽織る。

「シャワー浴びた所だったんだよ」

袖を通しながら部屋に戻ると、呆れたように言われた。

「だからと言って、そんななりでドアを開けるな」

また王子の威厳とか言うんだろ?

「お前のタイミングが悪いんだ」

こんな夜遅くに。

お前が戻ってきてから、何時間後だと思ってる!?

こんな時間に訪ねて来るなんて思わないだろ!?

「てっきりカムリかと思ったから… 」

俺の呟きが聞こえたらしく、ディオは短く笑いをこぼすと

「余程の信頼を勝ち取ったものだな」

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