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プリンス×プリンセス

第58章 裏切りの証言

異様なほどの静けさが、考えを悪い方向へ導いていくようで…

不安な気持ちをそのままカムリにぶつけると

「あ…」

眉を下げて、視線をさ迷わせた。

まさか…本当に…!?

慌ててドアノブに手をかける。

勢いつけて開けようとしたら…

ガチャ!!ガタガタッ!!

鍵がかかっているのか、びくともしなかった。

「何で…っ!!」

「テリオス様!!落ち着いて下さい!!」

カムリが俺の腕に手をかけて止める。

「ここは無人です!!お子様は…若君は、ティアナ様のお部屋にいますから!!」

……え?

ドアノブを握ったまま、ポカンとカムリの顔を見る。

カムリは大きく頷くと、そっと俺の手をドアノブから外した。

「な…何だ。驚いた…」

慌てまくった自分が恥ずかしくて、照れ隠しも込めて呟いて…

カムリの言葉に、引っ掛かりを覚えた。

若君は、って言ったな。

「じゃあ…女の子は…?」

その言葉に、カムリがびくんと肩を震わせた。

「カムリ…?」

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