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プリンス×プリンセス

第60章 罪と信用

相手の呆然とした声を聞きながら、心の中で優越感が芽生えてくる。

「だけどさ、かなり迷惑かけられたんだから、前金返さなくてもいーだろ?」

ちょっと調子に乗りすぎたかな?

耳を澄ませて相手の様子を探る…と、ため息のような吐息がした。

「分かった。お前にやる」

「え!?マジで!?」

「その代わり、これで契約は終わりだ。お前とは今後関わらない」

やったー!!

願ったり叶ったりな状況に、手放しで喜んでしまう。

「オッケー。いいよ!」

「この番号も消去しておけよ」

「りょーかい!!ありがとー」

通話を切ってから、携帯電話に投げキッスを贈る。

やったぁ!!6万ゲットだ!!

ヤバい。顔のニヤケが止まらない。

こんなにあるなら…ちょっと豪勢に飲みに行っちゃおうかな?

鼻唄を歌いながら、馴染みのバーまでの坂道を軽い足取りで歩いていった。

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