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「そうですか？」

ニコリと微笑むグレイスに、ディオは苦虫を噛み潰したような顔をした。

ディオにとってはかなり年下のグレイスが、互角に渡り合ってるように見える。

ディオが憧れって…性格歪んだんじゃないのか？

グレイスの将来に漠然とした不安を覚えていると、グレイスは辺りを見回してから声を潜めた。

「まだ…お時間はかかりそうですか？」

「いや、そうでもない」

素っ気ない返答に、グレイスはふふっと笑みをこぼすと

「うまく解決出来るよう、お祈り致します」

そう言って頭を下げた。

そんなグレイスを、ディオは首を傾げて見る。

「神頼みか」

「ええ。それに近いので」

それを聞いて、ディオは小さくため息をつき…

「ならば…失敗は出来ないな」

独り言のようなぼやき。

だけど、言葉の奥底に決意のようなものを感じた。

それは俺だけじゃなかったみたいで…

グレイスは一瞬目を見張った後、嬉しそうに微笑んでいた。