
プリンス×プリンセス
第62章 お披露目会
兄上が時計を見て呟くと、姉上に声をかける。
「お前も支度があるだろう?」
「そう…ですね」
「ならば…我々も会場へ向かいますよ」
マックスを見て相好を崩している国王へ、追いたてるように話している。
そんな二人を微笑ましくも苦笑いに似た笑みを浮かべて見つめる王妃。
フェールロコノの王族とは全く違う雰囲気の…俺の家族、だ。
「名残惜しいですが…行きましょうか?」
「あ…お母様。お伺いしたいのですが…」
立ち上がりかけた王妃に、姉上が声をかけて…
「お母様の親族に…黒髪の人はいませんか…?」
「黒髪?」
その質問に、王妃は戸惑ったように目を動かして…
「そうね…キャロルかしら?」
「キャロル…?」
「ええ。ルーチェの夫」
ルーチェって…王妃の姉の娘の名前だ。
つまり、俺たちの従姉。
「他は?」
「他は…そうねぇ、すぐには思い付かないけれど…」
王妃は国王と顔を見合わせる。
国王も思い付かないようで…
「お前も支度があるだろう?」
「そう…ですね」
「ならば…我々も会場へ向かいますよ」
マックスを見て相好を崩している国王へ、追いたてるように話している。
そんな二人を微笑ましくも苦笑いに似た笑みを浮かべて見つめる王妃。
フェールロコノの王族とは全く違う雰囲気の…俺の家族、だ。
「名残惜しいですが…行きましょうか?」
「あ…お母様。お伺いしたいのですが…」
立ち上がりかけた王妃に、姉上が声をかけて…
「お母様の親族に…黒髪の人はいませんか…?」
「黒髪?」
その質問に、王妃は戸惑ったように目を動かして…
「そうね…キャロルかしら?」
「キャロル…?」
「ええ。ルーチェの夫」
ルーチェって…王妃の姉の娘の名前だ。
つまり、俺たちの従姉。
「他は?」
「他は…そうねぇ、すぐには思い付かないけれど…」
王妃は国王と顔を見合わせる。
国王も思い付かないようで…
