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プリンス×プリンセス

第62章 お披露目会

俺が姉上に話しかけると、兄上が顔を歪めて息を吐いた。

「…仕方ないな。ティアナを頼む」

やった!!

望み通りの結果に、にんまり微笑むと

「ただし、テリオス。それが終わったらちゃんとこっちに来い」

う。

ただ先伸ばしになっただけか。

それでも今すぐじゃないだけ気が楽だ。

「はーい」

のんきに返事をすると、兄上が苛立ったように声を荒げた。

「のらりくらりと…っ!今度こそ逃げるなよ!?」

「しつこいな。分かったっての!!」

ぶつぶつと文句を言いながら立ち去る兄上。

それを追うように国王と王妃が部屋を出ていった。

笑顔で手を振って見送ったものの…

「姉上。準備の手伝いって本当に必要?」

そう言って振り向けば、姉上は微笑んだ。

「テリオスはよく分かってるのね」

だって…姉上自身のメイクやセットなら俺よりシルフィの仕事だし。

俺が手伝わなきゃならない事なんて…何もないだろ?

「じゃあ…話?」

その問いに、ゆっくり頷いて…

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