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プリンス×プリンセス

第62章 お披露目会

まさかそのあと、連れ去られて…亡くなるなんて思わない。

だから、それは姉上のせいではないって何度も言った。

でも…どれだけ言っても、悔いは残る。

姉上の後悔は、どうしたって救われないものだ…

「あいつ…一体何を企んでたんだ…?」

「あいつ…?」

「ジュークだよ!」

その名を出すと、姉上がビクッと体を震わせた。

「…ねぇテリオス。あなたは…ディオから聞いてる?」

「え?…何を?」

「ジュークの…事とか…」

言葉を選ぶように、慎重に話す様子に、姉上の苦悩が見えるようで…

俺は黙って首を横に振った。

ジュークは…崖から車ごと落ちた。

その後、引き上げられた車の中で、奴と赤ん坊の遺体を回収した、って聞いた。

そしてディオが遺体を確認して…ジュークだと認めた、って話だ。

けれど、ジュークが国王の妾腹だと公表していない以上、王家として遺体を引き取る事も出来ない。

やつの骨は、ルーミーと共に城の庭の一角に眠っている。

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