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プリンス×プリンセス

第62章 お披露目会

自分の卑屈な考えに苦笑いを浮かべていると、兄上が俺に視線を向けた。

「所でテリオス。前々から言っているが」

うわ!!

いきなりこっちに矛先を向けないでくれよ!!

「え!?今その話?」

「散々逃げ回っていたんだ。今話さないでどうする!?」

せっかくお祝いムードだったのに…

周りの人もマックスのお披露目にかこつけて、思い思いに歓談したりで楽しんでる。

こんな中で俺だけ兄上の小言を聞くのか…

楽しそうな周りを恨めしげに眺めている…と!

「あ!!」

思わず声をあげてしまった!!

「な…何だ!?」

「いや…何でもない」

驚く兄上の手前、平静を装って見せるけど…

頭の中と目線は、ある人に釘付けになっていた。

え!?何で!?

俺から少し離れた場所にいたのは…

白髪混じりの髪を一筋の乱れもなく撫で付けた髪形。

ぴしりと伸びた背筋やその佇まいが、前回と同様に老いを感じさせない。

キサンタンガムの国王、だ。

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