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プリンス×プリンセス

第64章 置き土産

感心してデュアリスを見れば、彼は手にしていた棒を胸ポケットに仕舞う。

私の視線に気付いたようで

「レーザーポインターです」

手で胸ポケットをぽんと叩き

「ただの光ですが、最大出力にすれば目に損傷を与えられます」

にっこり微笑んで…過激なことをさらりと告げた。

「そ…そうなの…」

その対応に目をぱちくりさせていると

「ティアナ様はこちらにいてください」

ルークスにそう足止めされる。

もとよりこんな状況で、どこかに行くつもりなどない。

こくりと頷いてルークスの様子をみていた。

ルークスはデュアリスに視線を投げる。

それを受けて、デュアリスが頷くと、口元を引き締めて…ディオの元へ歩いていく。

「済んだのか?」

「はい。全て」

短いやり取りで全てを分かり合えたのか、ディオは薄く笑みを浮かべた。

「何だ!?何が起こったんた!?」

キサンタンガムの国王だけが訳もわからず、顔を赤くして怒鳴っていた。

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