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プリンス×プリンセス

第64章 置き土産

そんな国王にルークスは頭を下げる。

「あなたの部下を捕らえました」

「分かっておるわ!!」

ルークスの慇懃な態度が余計に気に障ったみたいで、国王はルークスを怒鳴り付けた。

「無礼だとは思わんのか!!」

「我が国のプリンセスに危害を加えようとしただけでも重罪です」

ルークスの指摘に、国王は言葉を詰まらせた。

そんな国王を見て、ディオは笑みをこぼす。

「これでも穏便に動いた方だ」

その冷笑ともとれる笑みに、国王は眉をひそめる。

「奴をどうするつもりだ」

「どうする事が得策だと思う?」

ディオの思惑を図ろうと悩んだ結果…

「貴様の好きなようにしろ。儂とは無関係だ」

それを聞いて、私はため息をついた。

ひどい。

自分の保身のために切り捨てるなんて。

「無関係…か。ご自分の部下なのに」

「儂の命令ではない。あいつが勝手に動いたことだ」

やれやれ…と呟きながら立ち上がると、ディオを見て、にたりと笑った。


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