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プリンス×プリンセス

第64章 置き土産

そこまで驚くなんて…

あの紙は一体…?

事のなり行きを見守るしかなくて歯痒く思っていると

「ジュークの部屋を片付けた時に見つけた」

ディオの口添えに、どくんと心臓が音をたてた。

「訪遊した際に提供された飲食物に混ぜられていた異物の詳細、贈り物に仕込まれていたもの、訪問先でのトラブルの原因…」

つらつらと内容を語るディオの表情は先ほどと変わらない。

冷ややかな…感情をどこかに置いてきてしまったかのような…

「あなたが俺に仕掛けた小細工の全てだ」

そんなディオとは対照的に、キサンタンガムの国王は顔を赤くしてまくし立てた。

「嘘だ!!こんなもの…でまかせだ!!」

「あなたはフェールロコノの検査機関のデータをでまかせだ、と?」

ディオの視線に射抜かれて、国王は息を飲んだ。

「いや…それが儂の用意したものかは疑わしいだろう!?」

傍目から見ていても苦しいのが分かる。

あたふたと言い訳を口にする国王に、ディオはため息をついた。

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