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プリンス×プリンセス

第64章 置き土産

「では…これはどう説明する?」

ディオの言葉と共に、ルークスがポケットから取り出した物のスイッチを入れた。

カチッ…と金属音がして、その後

『そちらから電話など珍しいですね』

スピーカーから流れてきたのは…!

ジュークの声。

それと

『お前の連絡が遅すぎるからだ』

その声に、国王が口をポカンと開けた。

その間も声は流れ続ける。

『それはそうと…どうだ?容態は』

『残念ながら。ご無事です』

『何と!!悪運の強い事だな!!』

ははっと短く笑う声は…

間違いなく、キサンタンガムの国王のものだわ。

『階段から落ちて腰でも打てば、うまくいくと思ったのたが』

階段、落ちる、キサンタンガム…

私の中で、符合が一致した。

これは…テリオスが私の代わりにキサンタンガムへ行って…

階段から突き落とされた。

その時の…?

『暫く、です。また機会が廻ればその時こそ…』

どういう事?

ジュークは…テリオスを守ってくれたのではなかったの…!?

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