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プリンス×プリンセス

第65章 キサンタンガムの裏側

夕方。

ルーミーの墓参りに行った姉上が戻ってきた…と思ったら。

何故か一緒ではなかった筈のディオと一緒で…

「ゆっくり休ませてくれ」

シルフィにそう告げて、ディオはすぐに部屋を立ち去ってしまうし。

当の姉上は…思い詰めたように顔を強張らせていて。

「姉上?何があったんだ?」

聞いても、ゆっくりと首を横に振るだけ。

「大丈夫。何でもないの。でも…少し疲れたから…」

そう言って、奥に引っ込んでしまった。

後でシルフィに聞けば

「多分…気疲れだと思います。今日は普段いらっしゃらないような方もお見えになりましたし」

まぁ…マックスのお披露目会だったしな。

そう言われれば頷くしかないわけで…

でも、釈然としない。

姉上がああなったのは、会が終わって…招待客や兄上たちが帰った後じゃないか。

事が済んで、ほっとしたから?

それにしたって…

胸のモヤモヤがおさまらなくて、ディオに聞けば分かると思ってここに来た…のに。

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