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プリンス×プリンセス

第65章 キサンタンガムの裏側

「ちょっと待てよ。今はそうかもしれないけど、ジュークの母親の頃は?」

その頃から広報室で働いてた訳じゃないだろう?

するとディオが、奴の経歴一覧を覗き込み、ある行に指を当てた。

「その頃は他の人間が業務に当たっていたのだろう。こいつが広報室に採用されたのは事件から7年後だ」

だよな。だったら…

「じゃあ…全くの事故の可能性もあるんじゃないか?」

まだ雇われてなかったのなら、国王から指示されたなんてのじゃなかったんじゃないか?

だけどディオは即座に否定する。

「ないな」

「何でそう言い切れるんだよ!?」

「無免許運転で殺傷事件を起こしたのに、未成年だった事で刑に問われなかった。不確かな証言を証拠として、国からの圧力で裁判が有利に行われた説もある」

「国王が…罪にしなかった、って事か…」

「本来なら打診をかけるだけで、殺人などはしないだろうがな」

「じゃあ…ジュークは…?」

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