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プリンス×プリンセス

第67章 懐かしき異郷

そして、当日。

トグル王国へ降り立った俺達を出迎えたのはー

「我が国へようこそ」

そう言って、グレイスがニッコリと微笑んだ。

まさか彼女が出迎えをするなんて。

訪れる事は伝えてあるだろうけど、公務じゃない以上、王族が第一線で動く必要はないわけで…

「グレイス。わざわざ済まないな」

「いえ。私がお迎えしたかったので」

ディオのかけた言葉に、驚いて目を丸くしてしまう。

あいつでも労いの言葉を口にするんだ。

すると、グレイスは俺達を見て目を細めると、こちらへ足を向け

「ティアナ様、テリオス様、ようこそ。プリンスも。初めまして」

そして軽く会釈する。

気品と落ち着きが…本当に年下かよ?

「グレイス王女、お久し振りです」

「お世話になります」

「いいえ。楽しんで頂ければそれで」

ゆるゆると首を振るから、白銀の髪が光をまとったように見えた。

綺麗だなぁ…。

グレイスの髪に見惚れてしまう。

すると

「グレイス。そろそろこれの出番じゃないのか?」

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