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プリンス×プリンセス

第67章 懐かしき異郷

「捕まえた」

そう呟くと、緩く握りしめた右手を、マックスの前にかざした。

「よく見てて」

スカイブルーの瞳を丸くして、マックスは少年の手を凝視してる。

何をするんだろう?

マックスと同様に、俺も彼の手に注目する…と

パッ!!と音が鳴りそうな勢いで手を広げた。

その手の中には…黄色い、ぬいぐるみ?

「このヒヨコ、お友達になりたいって」

ニッコリと笑うと、ヒヨコのぬいぐるみでマックスのほっぺたをつんつんと突っつく。

ひゃぁっ!と奇声を上げてヒヨコに手を伸ばすマックスに

「どうぞ?」

そう言って手に握らせてやると

ピプゥ~!

お腹の中に仕込んである笛が鳴った。

マックスはその音に一瞬ビックリしたものの、きゃはははとはしゃいだ声を上げてヒヨコを振り回した。

「あ…あらあら、マックス」

「お気に召された様ですね」

シルフィの言葉に、俺も頷いた。

手品でぬいぐるみを出したのも上手だったけど、子供の扱いも上手い。

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