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プリンス×プリンセス

第67章 懐かしき異郷

二人の動向をドギマギして見てしまう。

すると、ディオは冷笑を消し、喉の奥でくくっと笑いをこぼした。

「成る程な」

笑いを込めたその声にホッとする。

年下の…子供のような学生に何を言われたとしても、それに対して怒るようなことはしないだろうけど、さ。

ホッとして、肩の力を抜いた。

ユーノスはへへっと笑いをこぼすと

「それに…身に付くものもあります」

そしてマックスの頭を優しく撫でれば、マックスは嬉しそうに笑顔を向けている。

確かにマックスはユーノスを気に入ったようだ。

そんなマックスを見る姉上も、ユーノスに心を開いているような感じで。

これが『身に付くもの』なんだろうか?

…いや。

これは…ただ単にユーノスの人柄なんじゃないか?

姉上とマックス、そしてユーノスの様子に思わず頬が緩む。

すると車のスピードが緩やかになった。

ん?

どこか目的地に着いたのか?

窓の外を見ようと顔を向けると、グレイスが声をかけた。

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