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プリンス×プリンセス

第68章 それぞれの休暇

その場では答えずに、朝食の場で聞いてみると…

「いいじゃない?遠乗りも楽しそうだわ」

姉上は迷うことなく答えた。

エストラーザにいた頃は、よく二人で果樹園まで馬を駆けさせたりしていた。

姉上も久々に乗馬を楽しみたいのかな。

「では、お三方で」

「いえ、二人で」

ルークスの言葉を遮って姉上が話す。

「え?」

キョトンと姉上を見れば、姉上はディオに向けて笑みを浮かべた。

「マックスもいますし、私は少しゆっくり過ごしたいので」

「ならば乗馬を断るが?」

「せっかくグレイス王女が提案して下さったのに?」

姉上は水を一口飲むと、クスリと笑って

「彼女の事ですから、全て手配済みなのでしょう?」

その確信めいた口調に、ディオが口元をほころばせた。

それは…正解だ、って言ってるのと同じで…

姉上はディオと俺を交互に見て、にっこり微笑んだ。

「二人で楽しんでいらして?」

二人で…

改めて言われると、何でか緊張してしまう。

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