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プリンス×プリンセス

第69章 聞いておきたい事

「どうかしたのか?」

「いや、何でも?」

首を横に振って、肩をすくめてみせる。

言ったってわかんないだろ?

それに…こいつに気を遣わせて褒められたとしても、嬉しくもないだろうし。

腕を上にあげて伸びをすると、大きく息を吐いた。

「休憩ってさ、いつまで?」

2メートルまで離れない距離にいるルークスに声をかけると、回りをざっと見回したあとに答えた。

「馬の具合が良ければいつでも出発出来ますが」

「ふーん、そっか」

馬は水を飲み終わったのか、小川から離れていた。

「すぐに支度を整えましょうか?」

「いや、いい」

即答したディオに、驚きの眼差しを向けた。

「その前に、テリオス。お前に話がある」

どくん、と心臓が音をたてた。

今のディオの声音。

楽しい内容の話ではないのが予想できる声だ。

「は?何だよ」

「少し、離れてくれるか?」

ディオに視線を送られ、ルークスは慌てて頭を下げる。

「は、はい。かしこまりました」

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