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「……勘弁してくれよ」

顔を伏せたまま、絞り出すように話す。

そんなの…例えばお前の部屋で今の言葉を言えば、その後どうなるか…

鈍い俺にだって分かりきってる。

苦い表情を浮かべてしまうと、ディオはくくっと笑った。

「相変わらず可愛い反応をする」

…あのなぁ！

からかって楽しんでるだけかよ!?

からかわれたのが面白くなくて、不機嫌をあらわにしてそっぽを向く。

熱くなった頬を手で撫で付けて誤魔化していると、楽しげな声がした。

「気持ちを言葉で伝えてくれるのはよいものだな」

…っ。

お前が言わせたんだろうが！

「だったらお前もそうしろよ！」

俺ばっかり辱しめやがって！

苛ついたまま答えれば…

「いいのか？」

目を細めて、面白がって聞いてくる。

…くそっ！面白くない！

「本心を語るのなら、な」

嫌味を込めてそうかわしてみた…のに。

ディオは俺の肩に手をおいて、やけに真面目くさった表情になった。