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プリンス×プリンセス

第70章 ピクニック

せっかくなら皆に楽しんでほしい。

だって…マックスのお祝いの旅行なのだから。

嫌な想い出を抱いて欲しくないの。

だから場所を変えて…すぐそばの湖にした。

歩いて移動できるその場所なら、警備のためにトグル王国から人員を手配してもらう必要はない。

だから…この4人だけで過ごす事が叶ったのだけど。

昼食のための道具や、万が一のためのマックスの着替え、遊び道具…

一揃えにしたら、かなりな荷物になってしまった。

「私も持つわ」

手を差し出すシルフィに、カムリは首を振る。

「シルフィはマキシミリオン様を。僕なら平気ですから」

そう言って笑顔を見せていた…けど。

無理をさせている…よね?

皆でのんびりできるかと思った。

その考えが浅はかだったのかしら…

自分の思いに落ち込みそうになる。

「まぁー!」

マックスの声がして、慌ててそちらを向く。

マックスはベビーカーの中で、黄色いぬいぐるみを振り回して、ご機嫌な様子をみせていた。

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