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プリンス×プリンセス

第70章 ピクニック

その様子に、シルフィが笑顔をみせた。

「すっかりお気に入りですね」

「本当にそうね」

トグル王国へ来た、最初の日。

ユーノスくんからもらった、ヒヨコのぬいぐるみ。

マックスはいたく気に入ったようで、あれ以来どこに行くのにも連れていっている。

お腹を押した時の音からか、『ぴぃ』と名前まで付けたみたい。

今もお腹を押して…

だけど、マックスの握力では大して力がこもらないみたいで、か細いような音で短く鳴くだけ。

けれどそれも楽しいのか、キャッキャと嬉しそうに声をあげている。

「マックスが楽しそうで、私も嬉しい」

そう言って、自然と笑いを浮かべる。

本当にいい天気。

「テリオス達も、この分なら乗馬を楽しめているかしら?」

カムリに話しかければ

「あ、そうですね。きっと…そうだと思います」

そう頷いて、少しだけ寂しげな表情を浮かべた。

あ…

「もしかして…乗馬の方へ行きたかった?」

「いいえ!そんな事は!全く!」

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