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プリンス×プリンセス

第70章 ピクニック

固い雰囲気を、マックスの声が打ち破る。

「あ…マックス?」

「あう、んま、ま」

見れば、お昼ごはんの詰まったバスケットをマックスが叩いていて…

「マックスもおなかが空いたのかしら?」

その仕草に笑ってしまう。

見れば、シルフィも目元を和らげていた。

よかった。

バスケットを開き、中からランチボックスを取り出す。

外で食べられる、簡単なもの。

そんなオーダーをしたら、サンドイッチを作ってくれた。

「わぁっ!すごく美味しそうよ!」

「本当ですね」

「マックスにも作ってくれているのよ?」

マッシュポテトに柔らかく煮た野菜を混ぜてあるものと、果物のゼリー寄せ。

マックスにそれらを見せると、うう?と首を傾げている。

「さぁ、食べましょう?」

三人に向けて笑いかければ…

シルフィは諦めたのか、眉を下げながらも微笑んでくれた。

嬉しい。

せっかく外で食べるのなら。

一人で食事なんて…寂しすぎるじゃない?

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