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プリンス×プリンセス

第70章 ピクニック

エストラーザでの日々を懐かしく思い返しながら、マックスに目を移す。

マックスはのんびりするのにも飽きたのか、カムリとボールを使って遊んでいる。

ボール投げ、と言うより、ボールを地面に叩きつけて転がしているようなフォーム。

それでも楽しいのか、はしゃいだ声をたてているマックスの姿に癒されて…

そして、同時に思う。

ルーミーがいたら…どうだったのかしら。

2人で同じようにはしゃいでいたのかしら?

そう思うと泣きそうになって…

慌てて、無理矢理笑顔を貼り付ける。

泣いちゃ駄目。

せっかく楽しい想い出を作ろうとしているんだから。

微笑んでマックスを見守り続けていると…

「あ!」

マックスの投げたボールが石に当たり、予想外の方向へ跳ねた。

カムリが追いかけるものの、ボールは緩やかな斜面に沿ってコロコロと転がっていき…

「すみませーん!ボール、止めてくださーい!」

カムリの呼び掛けに、ボールの転がる先にいた人物が動いた。

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