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プリンス×プリンセス

第70章 ピクニック

「…候補者?」

グレイス王女のため息の意味が掴めなくて、またも単語を繰り返してしまう。

「ええ。婚約者候補。今のところ…3人だったかしら?」

正確な人数を把握できていないのか。

グレイス王女はユーノスくんに確認するように声をかける。

ユーノスくんは、グレイス王女から目をそらすと、低い声で答えた。

「…そーですね」

その声音に、グレイス王女が眉を上げた。

「あら、不満なの?」

「そうじゃない…けど…」

そう言って、ユーノスくんは口の端を歪めると

「3人って言ったって、あとの2人は子供とオッサンだからさ」

「私の婚約者を侮辱しないでもらえる?」

上げた眉を寄せて苛立つグレイス王女に、ユーノスくんはニヤリと笑う。

「事実だろ?」

「それでも、よ」

グレイス王女の言葉に、ユーノスくんは顔を曇らせる。

何だか険悪になってしまったわ。

2人の雰囲気の悪さに、どうしたらいいか首を捻る。

するとマックスがボールを投げて…

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