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プリンス×プリンセス

第77章 1年前の真相

1年前のあの日―――

腕の中の赤ん坊はとても軽くて、頼りなげで…

ガラス玉のような、濁りのない澄んだ瞳でこちらを向き、力の抜けたような笑みを浮かべている。

純粋無垢な……緑色の瞳……

「そういう事、か…」

ディオチェスター様の呟きが聞こえた。

どくん、どくんと自分の心音が大きく聞こえてきて…

恐る恐るディオチェスター様を見れば、赤ん坊を見たまま、感情の読めない表情をしていた。

…そういう事。

何の事を言っているのか、表情からは読み取れない。

けれど、この方の事だ。

何もかもを理解しての言葉なのだろう。

「申し訳ありません」

まさかこんな形で発覚するとは思わなかった。

謝罪する事しか思い付かなかった俺に、ディオチェスター様は冷ややかな目を向けた。

「それは誰に対しての言葉だ?」

そう聞かれて、言葉に詰まる。

ディオチェスター様への謝罪だったのだが…どう捉えたらいいのだろう?

言い迷う俺を横目に、赤ん坊を覗き見ると


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