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プリンス×プリンセス

第78章 柔らかな温もり

そんなに広くない部屋に、ベッドが2つ置いてある。

きっと、ジュークとルーミーのベッド。

「同じ部屋で寝ているの?」

「一般はそういうものです」

あら…そうなの?

マックスが生まれて、私は自室を続き部屋のあるものに移した。

マックスはその続き部屋に寝ている。

自立心を育てるために、その方がいいと言われ…

私たちもエストラーザで同じように育てられたので、その方針に異論はなかった。

でも…『一般的』ではないのね。

そんな些細な言葉にも、過敏になってしまう。

ジュークが2つあるうちの小さいベッドにルーミーを寝かせる。

「ん…ねんね、やぁの。ままぁ…」

寝ぼけているのか、ルーミーが不満げに呟いた。

咄嗟にルーミーの側に跪き、少し乱れた髪を梳かし付ける。

「大丈夫よ。寝付くまで側にいるわ」

肩をトントンとリズムを刻んでいけば…

くーくーと寝息が聞こえ、その寝顔に胸が温かくなった。

ほっと息をつき、後ろを向いて笑みを浮かべる。

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