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プリンス×プリンセス

第78章 柔らかな温もり

「寝付いたみたい」

そう話しかけるけれど、ジュークは顔を曇らせたままだ。

どうぞと言ってはくれたけど、やっぱり迷惑だったのね…。

ジュークの顔を見るのが辛くて、視線をそらす。

その先に、大人サイズのベッドがあった。

これは、ジュークが使っているのだろう。

大人サイズと言っても、私がいつも使っているものの半分くらいしか幅がない。

私より大きなジュークが、こんな小さなベッドで眠れるのかしら。

こんな時に呑気な話を思い浮かべている自分に笑ってしまう。

少しだけ頬を緩ませ…でも声は出さないで笑う。

ルーミーはその間もくーくーと寝息をたてていた。

いつまでも見ていたいけど…

その思いを断ち切って、跪いていた体制を戻した。

「ありがとうございます」

背後からかけられた言葉に、眉間に力が入る。

「いえ。私こそ…」

姿を見せてくれた。

寝付くまで側にいるのを許可してくれた。

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