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プリンス×プリンセス

第79章 写真と涙

唐突なルークスからの問いに、笑みが強ばってしまう。

「…あなたはどう思っているの?」

フードを被ったまま見上げれば、ルークスは戸惑いの色を浮かべている。

「突然 ジュークがいなくなって、一番困っているのはあなたではないの?」

突然ジュークがいなくなって。

翌日から彼の職務を全て引き継げと言われて…戸惑わない訳がない。

その理由は…私、だ。

私のせいで、皆に迷惑をかけている。

そう思うのに…何も出来ない。

「ごめんなさい…」

手助けも出来ない。

私に出来るのは、謝罪だけだ。

顔を伏せれば、ルークスが1歩近付いたのが見えた。

「ジューク様が姫君を連れ出した…あの日」

びくりと肩が震える。

「車の手配をした時に…私には全てお話になりました」

「え?」

「ですので、謝る必要はないのですよ」

驚いて見上げれば、ルークスは微笑んでいた。

「ジューク様も、後悔はないと仰っていました」

「……本当に…?」

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