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蒼い月の下で

第2章 歌姫

“ほんとうに?ほんとうにこれで、この結末でいいのーー?”


不思議な声が頭の中でミラに問いかける。


奇跡ーー。ミラはごくりと唾を飲み込んだ。今までこんなことは一度もなかった、これは神様が与えてくれた奇跡かもしれない。


ミラは悩みながらも、自分の今の気持ちを正直に伝える。



「……全然、良くない。……信じてるの、まだ夢物語をーー」



“それでいいんだよ。自由でいい、思想って、願いってそういうものだから”



そういうもの。折れそうな心にそっと陽を灯す。


「……ありがとう」



わたしは、歌でしか返せない。だからーー。



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