アイツまで徒歩5分
第5章 車は、急には止まれない!
俺は、フラフラと飲み屋の看板がキラキラ輝く通りを肩を落として歩く――――…
帰るのも――――…
ためらってしまう…
さっき…一関にキスマークが見つかって―――――…
俺の頭の中は、不覚にも陣ヶ岡さんでいっぱいになっていた――――――…
今だって…
陣ヶ岡さんの唇を首筋に感じて体が熱くなる――――…
まだ…陣ヶ岡さんの指や…声…唇を――――――…体が覚えているみたいだ…
だからか……
遠くに陣ヶ岡さんが見える幻覚?錯覚まで―――――…
「じんぎゃおきゃ…しゃん?」
ん?幻覚?
んんん――――…?
陣ヶ岡さん?!本物?
居酒屋テイストの強い飲み屋から…出てきた?!
「え?にゃ?マジ///!??」
幻覚でも錯覚でもない!!本物の陣ヶ岡さんが飲み屋から出てきた!!