アイツまで徒歩5分
第5章 車は、急には止まれない!
「あんにゃろ〜!!親友に誤解されたじゃね〜か!
俺が大変な目にあってるのに呑気に飲んでんじゃ―――――――…ねぇ…ょ…」
俺は、文句をつけようかと足を陣ヶ岡さんに向け一歩だす!!
だが――――――――…
足が進まない……
陣ヶ岡さんが出てきてすぐに…
ネオンでキューティクルが輝く…長髪の綾瀬チーフも出てきた…
綺麗な顔が酔っているのか…少しだけ高揚していて…
男の俺でもドキンとしてしまうほどだ…
扉を支え……チーフが出るまでキープしている陣ヶ岡さんを見ると……
胸がグッと痛くなる―――…
「……二人…絵ににゃる…
にゃんだ……陣ヶ…岡さん…
チーフとも――――――…」
二人が通りに出て歩き出す姿をボンヤリ眺めながら…
重い足を…後ろに引く―――…
そのまま…
二人とは逆方向に歩きだす…
「――――――……結羽?」
歩き出してすぐに……
一関が俺を追いかけてきたのか…息を切らせながら立っていた―――――――…
「―――――…結羽…
何で…泣いてるんだ?」
――――――――…え…