アイツまで徒歩5分
第5章 車は、急には止まれない!
「泣いて――――…なぃ…」
一関に言われて…否定はしたものの…
声にも体にも力は入ってはいない…
「――――…大丈夫か?結羽」
何で涙が出るのかは…解らない…
多分…多分―――――――…
酔ってるからだ―――――…
明日には忘れる…
陣ヶ岡さんがチーフと……
そう言う関係だって事を―――…
「俺…酔ってるから………
解らない……
一関…明日には…忘れるかな?
陣ヶ岡さんの事――――…
見なかった事に出来るよな?
陣ヶ岡さん…チーフともなんて……ビックリしすぎて……動揺しまくり…」
俺は、涙を頬に感じたまま…立ちつくす
「――――…陣ヶ岡って奴…男?」
うなずく俺を…
一関は優しく抱き締めた―――…
タバコなんて吸わない一関からは…
あの独特な香りはしない……
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