アイツまで徒歩5分
第5章 車は、急には止まれない!
綾瀬チーフにも…会社にもおれの事は知られてはいないはずだが――――――…
何かを知っている感じの綾瀬チーフ…
言葉の裏を読んでしまい…緊張する…
俺は、落ち着くためにタバコをポケットから取り出す――――――…す?
「あ……タバコとライター…店に忘れた――――…?」
スーツのポケットを探すが…見つからない…
思い返すと…居酒屋のテーブルに置いたのは思い出す
「あ〜〜〜〜〜〜…置きっぱなしです」
「タバコとライターなら駅でも買えるだろ?」
だが俺的に大事だったのはライターの方――――…
未練とか…屈辱とか……
嫌な形の“愛”とか―――…
そんな…黒歴史のジッポライターだから…