アイツまで徒歩5分
第2章 勘違いは後々響く
陣ヶ岡さんがチーフに電話をしている姿を見て―――…
大学の友人から連絡があったのを思い出した!!
「一応…連絡しとくか…」
俺は、友人に電話をする――…
呼び出しコール…懐かしい…
大学時代は毎日の様に電話してたな〜♪
『もしもし?最知か?』
こいつは、だいたい三回コールで出てくれる!懐かしい!!
「ああ、一関か?ごめんな?電話…うっかり留守録ボタンおしちまった…」
『ハハハ、最知らしいなぁ…俺こそ、勤務中だったんだろ?悪かった…ダメだな学生気分が抜けてなくて』
電話の向こうからため息が聞こえる…
大学時代の友人
一関 大我(イチノセ・タイガ)は、就職先が大手車メーカーの営業だが…比較的勤務中は電話やメール自由らしい…
『あ、久しぶりに最知と飲みたくなったから!どう?今日、時間あるか?』
「一関〜!悪い!!今日は、会社の先輩と飲みなんだよ……」
『ん?なんだ?気乗りしてない言い方だなぁ…
さては、飲み二ケーション要求されてんのか?』
一関は、昔から俺の心配を結構してくれる…
「気乗り…?いや…別に?
まっ、強いて言えば、俺のおごりなんだよ!…金…足りるかな?」
『はぁ?先輩に?上司とかと一緒じゃね〜の?まさか…二人っきりとか?』
「ん?そうだけど?」
…まぁ…俺は、酒強くないから…心配する一関の気持ちも解らんではないが…
『飲み過ぎんなよ?動けない時は呼べよ?』
「はいはい、心配性だなぁ〜!一関は、俺の母ちゃんですか?」